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安城の家

バイク乗りの家

​混構造(RC+木造)

​施工 友八工務店(担当 斎藤豊久

施主Oさんは、大型バイクであちこち出かけているようだ。

設計の打ち合わせ期間中にもバイク旅の話を幾度か聞いた。一人旅が基本の様子。東北、四国、九州・・・私も知らない場所へあちこち行きたい性質だが、バイク(学生時代は中型バイクに乗っていたが私の場合は単純に経済的理由)で行けるといいな~と思うのは気候のよい五月ぐらいか。大型バイクに乗る人に会うと伝説のバイク集団〈横浜ケンタウロス〉の言葉をつい思い出してしまう。「人間には二種類ある。オートバイに乗る奴と乗らない奴だ。」と。言い得て妙である。

そんなOさん。ポツリと「部屋の中にコンクリートの壁が欲しいんですよね~」・・・

安心・安全・便利以外のところから住まいづくりの要望をぶつけられるのは望むところなのだが、「予算的にコンクリート造は無理ですよ~」と私。と言いながら一方で「う~ん。バイク乗りだし気持ちはわからんでもないな~」と悩む。

 

いろいろ考えた挙句、水場部分と玄関まわり部分の二ケ所のみをカルバート状のコンクリート造とし、それを手がかりに木造の屋根を掛ける構えとした。もちろん平屋であるからこその構えだが、ソリッドなコンクリートと柔らかい木材のコントラストはなかなか気持がいい。それもこれもOさんのこだわりがあってのことだ。

 

バイクだけでなく、自転車、サーフボード・・・と遊び?道具収納の為、南側に離れの倉庫棟を配すことで皆の集まる使える中庭もできた。植栽はOさんとその友人である植木屋さんが手がけたが、しっかりと手入れされている様子。倉庫棟には一応車も入る大きさの屋根付き車庫を設けたが、そこにはバイクが悠々と鎮座している。車は青空駐車で寂しそうだが、当たり前と言えば当たり前か!

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