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吉根の家

ギャラリー+住居

木造

施工  水野工務店 

名古屋郊外の区画整理地内にこの建物は建つ。幹線道路に近いこともあり、隣地には賃貸アパート、水路を挟んだ正面には郊外型ブックショップが建つ比較的にぎやかなロケーションである。しかしながら、開発から免れた雑木林の裏山が隣接していることがこの土地を魅力あるものとしている。

奥行きのある細長い土地に対し、道路側にクラフトのギャラリー棟、庭を挟んで奥にコートハウスという構成になっている。

プロジェクトの最大の課題は、延べ60坪しかも大半が平屋という計画にあって、工法も含め如何にローコスト化を図るかであった。常々出来合いの量産品や規格品は可能な限り排除することを信条として家づくりに取り組む私にとって、いつにも増して、安上がりの量産品の誘惑と格闘する毎日になった。工法や材料選択の合理化はもとより、いつもお世話になっている工務店の監督さんや職人さんの思考そのものにも切り換えを要求しながら何とか実現にこぎつけたというのが正直なところである。

 

私の建築感に理解ある施主は、かなり大胆な提案や仕様を取り込んだこの住宅を十分に使いこなしている様子である。

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